犬を飼いたい!初めて犬を迎え入れるときの準備や費用は? 

ペット

新年度が始まって新しい生活を始める人も多いこの時期、ずっと念願だったワンちゃんを飼ってみようかな~?と考えている人も多いのではないでしょうか。

かすみ
かすみ

でも待って?犬を飼うときって費用はいくらくらいかかるの?そもそも何を準備すればいいの??

この記事では、初めて犬を迎え入れるにあたって基本的な道具の準備や最初に掛かる費用についてまとめていきます。そして愛玩動物飼養管理士1級の観点から初めて犬を迎え入れるための飼い主さんの心構えもお伝えします。

犬を飼うときに必要なもの

  1. ケージ、クレート
  2. トイレ用品(トイレシートやウェットシート、消臭グッズなど)
  3. 首輪とリード
  4. お手入れグッズ(ブラシ、爪切り、シャンプーなど)
  5. ごはんグッズ(フード、おやつ、食器)
  6. おもちゃ

以上が犬を飼うときに必要になる基本的なものです。

1から6までを詳しく紹介します。

1 ケージ、クレート

ケージとは、主にわんちゃんの居住スペースとして用意されるものです。

わんちゃんの落ち着ける場所として用意してあげることはもちろん、お留守番時やお昼寝、就寝時に使います。わんちゃんの大きさによってサイズもたくさんあるので、窮屈すぎないようなサイズ感のものを選ぶといいでしょう。

ご家庭によってはケージの中にトイレも設置する場合がありますが、それ自体は問題ないです。しかしその際の注意点としては、トイレトレーニングが完了していないときから寝るところとトイレを極端に近くにしてしまい、トイレの場所が曖昧で寝場所でもトイレをしてしまう可能性があるので、なるべくケージ内でも寝床とトイレは離して設置してあげると良いでしょう。

そしてクレートですが、主にお出かけ時に使う持ち運べるケースです。ワクチン接種などの通院やトリミング、わんちゃんとのおでかけなど、わんちゃんとの生活は意外と車に乗ることも多いので、そこでクレートがあると中に入ってもらい待機してもらうことができます。病院内でほかの人や動物と接触できない理由があるときにもクレートがあると安心ですね。

また、お出かけ以外にもおうちの中での隠れ家的に落ち着ける場所としてクレートがあると、わんちゃんも安心でしょう。

2 トイレ用品(トイレシートやウェットシート、消臭グッズなど)

トイレ用品は主にトイレシートとシートをセットするトレイです。

サイズも様々ですし、足を上げておしっこをする子には足上げ用のトレイがありますので、わんちゃんのトイレの仕方や、する量を確認してサイズも決めると良いでしょう。

わんちゃんの誤飲による事故もあるため、破れにくいものを選んであげるのが◎です。また、香り付きのシートもあるのですがわんちゃんによってはその香りがきつくて苦手でトイレを失敗してしまうという場合もあるので、香り付きを選ぶ場合はわんちゃんの様子を確認してあげてください。

そしてトイレの交換時などに使用する消臭グッズもあると良いでしょう。

トイレトレーニング中は失敗も多いと思いますし、いくら高機能のシートを使っていてもにおいを完全に消すことは難しいと思います。市販のものでは主に尿のアンモニア臭対策としてクエン酸や次亜塩素系のものがよく販売されているので、においの悩み別に購入すると良いと思います。

我が家では次亜塩素のスプレーとウェットシート、トイレットペーパーは常備しています。

3 首輪とリード

首輪とリードは、迎え入れた時のわんちゃんの年齢や大きさによっても条件が異なると思いますが、基本的には首輪とリードは早めに準備してあげましょう。

ペットショップなどで生まれて間もなくの仔犬で迎え入れた場合は、わんちゃんが2,3か月になってお散歩を始めるころになったらつけられるように用意があるといいですね。

首輪を選ぶとき、様々な形やデザインのものを見かけると思いますが、ベルトタイプのものや装着が楽なクイックタイプが無難で良いでしょう。首輪をつけるときのサイズ感の目安としては人の指が1,2本入るくらいの隙間があれば苦しくないですし、緩すぎて抜けてしまう心配もありません。

また、「かっこいい」の理由だけでチェーンタイプの首輪を選んでしまっている人をたまに見かけます。飼い主さんがしつけ・トレーニングの知識に長けている方だったら良いかと思うのですが、チェーンタイプのものはトレーナーなどの知識と技術がある方が使い、引っ張りなどの問題を無くしていくために使うものなので、一般の家庭では使い方を誤るとケガや事故の恐れもあるため、基本的にはチェーンを使用する必要はありません。

リードも長さ・素材・デザイン様々ありますが、基本的にお散歩での使用と仮定すると、一般的に市販されているスタンダートタイプの長さ(1~2m)のリードで良いと思います。 

素材はナイロンや革製が主流で耐久力もありますのでお勧めです。まれにデザイン重視でほそーいリードを見ますが、引っ張られたり噛まれたりすると、ちぎれてしまう可能性があるため避けたほうが良いです。

種類もスタンダード、ロング、フレキシブル、ショルダーなど実に様々な用途によって分けられています。基本的にお散歩での使用を考えるとスタンダードタイプの持ち手が輪になっていて、首輪とナスカンでつなぐタイプのものがお勧めです。個体の癖や大きさによってはショルダータイプなどの飼い主の体とつなぐタイプのリードも良いかもしれませんが、飼い始めは一旦スタンダードにするのが無難です。

4 お手入れグッズ(ブラシ、爪切り、シャンプーなど)

わんちゃんを飼うにあったって、トリミングやグルーミングはペットショップやサロンにお願いすればいい!と思うかもしれません。

もちろん全然それで構いませんが、カットなどを自分でしないとしても、日々のお手入れはおうちでのお世話としても、わんちゃんの健康状態を確認するためにも欠かさず必要なので、小さいころからお手入れグッズに慣れさせることが大事です。

まずはブラシ。犬種や毛の種類によってもブラシのタイプが異なりますが、目的としては「抜け毛を取る、ほつれや毛玉をほぐして毛流れをととのえる」です。サロンなどでは主にスリッカーブラシ+コームが基本的に使われています。スリッカーは全犬種に使えるので非常に重宝します。

初めて使用する場合は、購入先のスタッフに一度使い方を教えてもらうと安全でしょうし、スリッカーも家庭用にソフトタイプもよく販売されているのでそちらでも問題ないでしょう。

ブラシで抜け毛を取ったあとは、コームなどで毛玉やほつれを取り除き、毛流れを整えます。部分用にミニタイプのコームもあるのでそちらも便利ですね。

続いてシャンプー。シャンプーはだいたい月1~2回くらいすると良いですが汚れ具合を見て都度判断しましょう。シャンプーをするとき、下準備もせずいきなり外やお風呂に直行してシャンプーをする、というパターンの人を何度も見てきたことがあるのですが、日々行き届いた丁寧なお手入れをしていれば直行でも問題ないとおもうのですが、基本的な流れとしては「ブラッシング→シャンプー」と覚えておいてほしいです。

ブラッシングなしで毛玉があるまま洗うと乾かした後も毛玉内が乾かず異臭や皮膚疾患の原因になりかねません。またブラッシングによって皮膚の異常やケガを見つけるきっかけになるのでこの工程は重要です。シャンプーの種類ですがわんちゃんの毛質、皮膚の状態などに合わせてセレクトしてあげましょう。

拭き取りタイプのものもあるので持っていると便利です。

そして爪切りです。毎日お散歩をしていれば自然と爪も削れて伸びすぎることはないのですが、なにかの事情でお散歩できず爪が伸びすぎて肉球に刺さってしまったというケースもあります。

日々のお手入れの際に爪の長さは確認してください。切るタイミングはシャンプー時と一緒で月1~2回でも良いと思います。

爪切りのタイプはギロチンタイプやハサミ、ニッパータイプなどがありますのでお好みで選んでください。成犬になると爪も太く硬くなるので、ギロチンタイプが切りやすくてお勧めです。爪切り後、やすりをかけてあげると爪表面の引っ掛かりが軽減されます。

5 ごはんグッズ(フード、おやつ、食器)

ペットショップでわんちゃんを購入した場合、基本セットのような形で食器とフードも一緒についてくることがあります。飼い主さんがそれで構わなければそれをそのまま使って良いでしょう。

1から揃える場合も犬種や個体の月齢、大きさなどによって食器もフードの選び方も変わってくると思います。どのような食器でもわんちゃん自身が負担やストレスにならないものが良いですね。

早食い防止の食器、斜めになっている食器、スタンド付きの食器、本当に様々ですので個体をよく見極めて用意しましょう。そしてその食器も人が毎日洗いやすいかを確認する必要があります。

フードも各メーカー様々な強みを生かしたものがたくさんあってどれが良いのか選びきれないと思いますが、犬種・月齢・体重・健康状態を参考に対応しているフードを選ぶことをお勧めします。

日々食べるものなのでなるべく安く…!という気持ちも痛いほどよくわかるのですが、実際安いフードには健康を害してしまう添加物などが使われていることが多いので極力避けていただきたいです。1,000円を切っているフードは一旦選択肢から外しましょう。

基本的にフードを選ぶ際は総合栄養食添加物が少ないものがベストです。

総合栄養食とは、そのごはんと水があれば健康を維持できる、栄養バランスのとれたフードのことを指します。また、添加物は天然由来のものや栄養維持のための添加物程度に留めているものが良いです。

そしておやつやご褒美ですが、必ずしも必要とは限りません必要に応じて用意しておいてもよいと思います。その際も原材料、添加物には注意してください。また、おやつは嗜好性が高いものが多く高カロリーなものもあるので日々のごはんのカロリーも考えておやつを与えるようにしましょう。

6 おもちゃ

わんちゃんと過ごすとき、一緒に遊べるグッズや、わんちゃんが一人で遊べるものを用意しておきましょう。

一緒に遊ぶときのおもちゃで、引っ張りっこが好きな子はロープ系のおもちゃが向いていますし、運動が得意な子はフリスビーなどで遊ぶのも良いですね。

お留守番時や飼い主さんが一緒に遊べないときに使うおもちゃとしては、知育系のおもちゃで、おもちゃの中におやつを入れておくものだったり、ひたすらカミカミしてストレス発散+オーラルケアできるおもちゃもあります。

一緒に遊ぶ際も一人遊びの際も、おもちゃの強度は十分に注意してください。間違えて壊してそのまま誤飲してしまう事故が多いです。一緒に遊ぶ際は人の目が常にあるので、最悪壊してしまっても人が対応して誤飲を防ぐ努力ができますが、特に一人遊びの時はおもちゃの破損、誤飲は防げないので、一緒に遊ぶ用のおもちゃと一人遊び用のおもちゃはしっかり分けて管理してください。

犬を飼うときの費用は?

わんちゃんを飼うときの大体の相場ですが、お住いの地域によっても多少金額の差はあると思いますのでご了承願います。

初期費用の目安としては、10万~50万円程度が一般的なようです。

内容費用の目安
犬の購入費数万円~30万円以上(人気犬種は高額)
ケージ・食器など1万円~3万円
ワクチン・健康診断1万円~3万円
去勢・避妊手術2万円~5万円(手術希望の場合)
首輪・リード2,000~5,000円
トイレ用品3,000~1万円
おもちゃ・お手入れ用品3,000~1万円

月々の維持費の目安は、5,000~2万円程度です。

内容費用の目安
フード代3,000~1万円
トイレ用品1,000~3,000円
病院(定期通院や緊急時)3,000~5,000円
トリミング(犬種による)5,000~1万円

そのほかにも、利用、加入する方に限りますがペット保険の費用やペットホテル代などがあげられます。

初期費用だけで30万かかった、という人もいれば保護犬を迎えたので費用はかかっていない、というケースもあるようです。どんな犬をどんな環境で迎えるかによって大きく変わります。今回ご紹介したのはあくまで一例です。具体的な支出の内訳が気になる方は、保険会社が出している最新調査も参考になりますよ。アニコム損保2024年ペットにかける年間支出調査

犬を飼うときの心構え

最後になりますが、愛玩動物飼養管理士の観点から、「犬を飼うときの心構え」をお伝えしたいと思います。

私は小さい時から犬と共に過ごしてきた生粋の犬好きです。なので「かわいいから」「癒されたいから」「一人だと寂しいから」と犬を飼いたくなる気持ち、よくわかります。でもやっぱり、それがきっかけになる事自体は悪くないのですが、犬の知識が何もないまま衝動買いだけはなんとしても辞めていただきたいです

まず犬を飼いたいなら自分の住環境が犬を迎え入れるにあたって適した環境か、お留守番をさせられる環境か、まだ仔犬で手を離せないときに自分以外でも誰か交代して世話をしてくれる人がいるか、お散歩の時間は確保できるか、ワクチンスケジュールをこなせるか、そもそも金銭面で犬をお世話できる余裕があるか、など一旦冷静になって、出来る・出来ないを考えていただきたいのです。

そして、「犬は頭がいいからお利口にできて当たり前」という考えも捨ててください。犬にも個体差はもちろんありますが、やはり知能は基本的に高いです。が、それを活かせるか活かせないかは飼い主の育て方に左右されます。過去にしつけ教室で「〇〇ができなくて」と相談される方、とても多かったのですが、どちらかというとしつけをあまり理解せずに、中途半端な知識で犬をしつけてしまっている飼い主さんのほうが問題なのでは?と思う事例がほとんどでした。犬をしつける前に、まずは犬を知ることから始めましょう。

犬に限らずですが、人と共に生きていく命あるものはすべて家族です。簡単な気持ちで迎え入れて、思ったようにいかないとどこかに出せばいい、捨ててしまえ。こんな考えは1mmも持ってほしくないですが、そうしてしまう人も少なからず現在も居るというのが現実です。

たかが犬を飼うだけなのにそんなに色々考えなきゃいけないなんて重すぎない?と思うかもしれません。そうです。当たり前に重いんです。命を迎えるので。その新たな命と、共に暮らす人間みんなが幸せになれる覚悟が決まってから購入や里親になっていただきたいのです。

まとめ

今回の内容は犬を迎える際の必要なものとして大まかに6項目、

  1. ケージ、クレート
  2. トイレ用品
  3. 首輪、リード
  4. お手入れグッズ
  5. ごはんグッズ
  6. おもちゃ

以上の6項目が基本的に必要なものとなります。

そして大体の相場の目安は

  • 初期費用で10万~50万円
  • 月の維持費で5,000~2万円

という結果でした。

お住まいの地域やどこから犬を迎え入れるかによっても金額はだいぶ異なりますので目安として参考にしていただけたらと思います。

命!覚悟!と熱がこもってしまいましたが、やはり犬と共に過ごすことは犬が好きな人にとっては最大の癒しであり、この子のために頑張ろうという活力にもなるので、ぜひいろんな条件をクリアしたうえで新たなパートナーと共に幸せで楽しい時間を過ごしていく人が増えるといいなと願っています。

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