はじめに
愛犬が急に首を傾けたり、ふらつきが出たりすると、飼い主、家族としては本当に不安になりますよね。
今回は、リアルタイムでうちの犬に起きた「前庭神経疾患」の闘病記を時系列でまとめつつ、調べた情報や獣医師に説明してもらった内容も合わせてご紹介します。
前庭神経疾患とは?
前庭神経の役割
前庭神経は、耳の奥(内耳)にあり、体のバランスを保つ役割を担っています。
前庭神経疾患で見られる症状
- 首を傾ける(斜頸)
- 眼が小刻みに揺れる(眼振)
- ふらつきや転倒
- 嘔吐
- 自力で立ち上がれない
症状は脳の病気にも似ているため、突然起こると飼い主は「脳梗塞?発作?」とパニックになりがちです。
うちの犬の症状経過(闘病記)
身バレ防止のため実際の写真は掲載できませんが生活を共にする我が家のわんちゃんは、
トイプードル(♂)14歳、持病無しの健康体おじいちゃん🐶です♡
旦那が学生の頃に飼って、現在は同居の義父、義母が主にお世話をしてくれています。

発症のきっかけ(8月10日ごろ)
最初に気づいたのは**軽度の斜頸(首の傾き)**でした。
元気はあるけれど、ごくわずかに首が傾いていました。
老齢のため、白内障があり、見る力は衰えていたのですが、その僅かな斜頸も相まって壁やソファなどにぶつかる回数がやや増えた印象でした。
しかし食欲は普段と変わらずあって、トイレも自力で変わらず出来ていました。
斜頸が出ていたので眼振の有無を確認しましたが、この時点では眼振なし。
徐々に症状が進行
最初に斜頸がでてから8日後くらい経って(8月18日ころ)、
- 斜頸が強くなる
- 軽度の眼振を確認
- 1日2~3回、胃液を吐くようになる
- 斜頸の方向に傾きながら歩行
この頃から日中は子ども用布団の上で安静にしながら過ごすように。
斜頸はパッと見てすぐわかるくらい、しっかり頭が横になるような状態でした。
この時から受診の検討を旦那や家族に相談しますが、もう少し様子見するとのこと。(迅速に連れて行けるのがベストですが、私が飼い主ではないのと、決定権は私では無いためこのような状況になってしまいました。)
この様子が3日ほど続きました。

夜間の悪化
8月21日から23日くらいまで
- 夜になると突然覚醒したように起きる
- 横になったまま転がってしまう(その場をひたすらローリングして、人が止めて支える)
- 2日間ほどは昼夜問わず転がる → 常に人(祖母)が付き添い
- オムツ必須の状態
祖母がつきっきりで看てくれたのですが、正直このときが一番つらかったです。
朝、出勤前に少し一緒に過ごす時間があり、「落ち着いてる今の間に髪を整えて来よう」とすこしリビングから離れて数秒後に「ママきて!また転がってる!」と子供に呼ばれ、慌てて止めに行くと、胴体に大窓用のブラインドの紐が巻き付いていました。
人の目は離せないし、環境整備も迅速に進めないといけないと改めて思ったと同時に、また家族で改めて病院受診の話もして、翌日受診できることに。
動物病院での治療開始

義母がかかりつけ医に連れて行ってくれて、主治医のまえで横に転がってローリングをしたようでその様子から症状を判断し、注射を打って、処方薬も出していただきました。
受診後に処方された薬が効果的で、その日から転がる症状がなくなりました。
斜頸とふらつきはありますが食欲もあり、
- 自力でトイレに行けるように改善
- 嘔吐も落ち着く
と、回復が早かったです。
現在の状態
- 服薬は継続中
- 斜頸はほぼ残っていない
- 走ることはなくなったが、速足でかけよってくる
- 普段の生活にほぼ戻ってきている
年齢も年齢なので、斜頸が大きく残るかなとは思っていたのですが、正面と後ろから見てもほぼわからないくらいまで正常時の位置に戻っています。
犬も家族もまた安心して寝られる生活に戻ってきました!
前庭神経疾患の治療法
薬物療法
- めまいや吐き気を抑える薬
- 神経の炎症を抑える薬
自宅でのケア
- 転倒対策に柔らかい布団やマットを敷く
- トイレ介助やオムツ使用
- 夜間はできるだけ付き添う
家族として感じたこと
- 最初の斜頸を見逃さないことが大事
- 「転がる」姿は本当にショックだが、回復するケースもある
- 立ったまま旋回したり転がることを考慮してぶつかっても痛くない環境作りが大事
- 家族のサポートが不可欠だった
まとめ
犬の前庭神経疾患は、急に症状が出るためとても驚きます。
しかし、適切な治療と介護で回復する子も多く、うちの犬も現在は元気に生活できています。
今回我が家では、最初は年齢も考慮して最悪の場合のことも話し合い、自然に任せるという選択も考えていて受診をせず看病していましたが、やはりこのままではお互いにつらい状態だったので受診をしました。受診するまでに時間を要してしまいましたが、基本的にはやはり早めの受診が早期回復につながるはずです。
前庭神経によるわんちゃんの病状を記した記事をあまり見つけることができなかったので、この記事が誰かの役に立てばいいなと思っています。
👉 もし愛犬に似た症状が見られたら、すぐに動物病院へ相談することをおすすめします。
コメント